稜線からの便り

白山と周辺の山歩きが殆どですが、たまに北アルプスへも遠征。

お疲れ山行

3/30(土)曇り後晴れ 鈴ヶ岳~カタクリ小屋

今年の雪解けの早さから、もう鈴ヶ岳林道の雪はあらかた解けてるかも?
でもあの林道は鬱蒼とした植林杉が暗く日が差さないので、どんな状態になってるか
予想がつかない。そこで自転車を車に積んで出発。大好きな鈴ヶ岳~大日山の稜線歩き
を楽しみに出かけてみたが・・。

7:45 大杉冒険のとりで発
ここまで雪は全くないし道も荒れてなかった。もう少し車で先へ行けそうだが、どうせ
自転車なのでゆったり駐車できるこの場所で準備。登山口まで4㎞位から残雪が道を覆い
始める。押し歩きが意外につらい。雪が緩く車輪が沈むのだ。林道は落石や杉の枝が
散乱してかなり荒れてる状態です。登山口まで2㎞で自転車をデポ。
ここまで乗ったり押したりしてたが、もう殆ど雪が繋がってるので歩きに切り替え。
予想以上に残雪が多く、おまけに緩すぎるので疲労困憊です・・。

8:40 鈴ヶ岳登山口着
もう既に疲れてしまった(笑)。天気もイマイチでテンションはさっぱり上がらない・・。
でもここまで来たんだから一応鈴ヶ岳を目指そう。

8:45 鈴ヶ岳登山口発
崖沿いのトラバースが歩きにくい。川の渡渉は問題なし。杉林は夏道が殆ど出てない
のでとても解りにくいです。私はもう20回近く歩いてる筈ですが、出作り小屋まで
いつも脇目も振らず歩くので殆ど覚えておらず結構迷いました。
川の場所や尾根を見ながらの適当歩き。何とか夏道に合流し懸案の危険なトラバース
が現れた。

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雪が緩いので行けるとは思うけど、どうも嫌なイメージが湧く・・。
雪のかたまりと一緒に滑落したらかなり厄介だ。結局戻り左上の尾根を裏から周り込む。
すこしでも近道しようとセコク尾根上を歩こうと思ったが藪漕ぎだ。
結局かなり遠回りして降りてきたら出作り小屋の上に出た。

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それにしても雪が緩すぎる!ブナ尾根に出ると暫く夏道が顔を出してホッとする。

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こんなに雪が緩く気温が高めの筈なのに、霧氷だらけで驚く。ガスが酷く今日は一体
何をしに来たんだろう?って感じになり、すっかり意気消沈する。

10:25 鈴ヶ岳着
ようやくお日様も顔を出し始めた。我慢して登ってきた甲斐があるというもの。

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もう腹ペコで熱々のお茶とおにぎりでマッタリ過ごす。日が照ってくると現金なもので
ちと元気がでてきた(笑)。大日山へ向かおうとしたら、またガスが発生してきたので
しばし待機する。

10:50 鈴ヶ岳発

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霧氷が急速に解け始めている。空は青くないが白山が見えれば御の字。

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大日山の美しいシルエットも見れて良かった。

11:05 カタクリ小屋着

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もう少し先へ進んでみたが雪が緩すぎて、大日山頂へ行ったらそこで力尽きそう・・。
つまり帰らぬ人になるのだ(笑)。カタクリ小屋裏で残ったおにぎりとお茶で下山に
備える。

11:30 カタクリ小屋発
鈴ヶ岳までのほんの僅かな上りがつらい・・。

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大日山を振り返ったり、白山を眺めながらトボトボ老人のように足を進める。

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鈴ヶ岳を通過し、兜山が見えてきた。良く見ると兜山の稜線に乗っかるにはかなり
下らないといけませんね・・。

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大好きな鈴ヶ岳のブナ尾根を時折膝まで埋まりながら駆け下る。

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途中のトラロープからは夏道が出ていて冬靴では異様に歩きにくい。
この靴は雪の下りは快適だが、木の根っこが露出してる道は拷問だ(笑)。

12:20 出作り小屋着

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冷たい水で一休み。雪解け水が冷たくて美味しい^^
山開き前でひっそりしてる。シーズン中は誰かかしら休憩している憩いの場所だ。

12:25 出作り小屋発
帰りもこの巻ルートで帰る。上りがつらい・・。でもこれが最後の上りだ。

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杉林の下りは雪を伝って適当に降りるが解りにくい。時折上りでの自分の足跡を
見つけながらコースを確認していく。

12:55 鈴ヶ岳登山口着
いつもならここで終わりだが、だるい林道歩きが待っていたのを忘れてた(笑)。
林道は多い所で、まだ雪崩れた後の積雪が70~80cm近い所もある。当分解けそうも
ありませんね。

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大杉谷川の急流を眺めながら、のんびり歩く。自転車デポ地まで20分程だった。
自転車の下りは楽だ。雪も20cm位の所は簡単に突破できる。

13:30 大杉冒険のとりで着

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今日は一番楽しい大日までの稜線歩きの前で疲れ切ってしまいました(笑)。
出作り小屋まではトラバースが危険な状態がまだ続きそうです。
やはり山開きして林道が整備されてから行ったほうが無難だと思います。

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敗退の尾根

3/24(日)晴れ 青柳山~砂御前山

今年は雪解けが早く、藪漕ぎになる前に鳴谷山を目指すべく早起きした。
もう日の出時刻は早くなり、5時半頃家を出たが薄っすらと明るい。
こんな時にもう春になったんだなぁと実感する。正直もう雪歩きはあまりしたくないが
新緑にはまだ早過ぎる。この尾根歩きも毎年の行事になりつつある(笑)。

6:30 白峰温泉スキー場発
白峰の雪の少なさに驚き、旧ゲレンデに雪はあるのか?と運転中不安になった。
珍しく先客が1台。物好きですね、自分の事はさておき(笑)。
一応雪があり軽アイゼン付けてサクサク歩き始める。雪が繋がっていてほっとしたのも
つかの間・・。直ぐにブッシュが顔をだし始めてテンションはがた落ち。。
想像してたより雪解けが早すぎる!枯れたススキの上を直登していると、なんだか
情けない気分が襲ってくる(笑)。しばらくで雪が繋がって黙々と高度を上げる。
山頂まで後10分程の所で、単独者1名発見。左から巻いていたので、私は右から巻いて
お先に山頂着。

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7:15 青柳山着
ほどなく到着した方は女性だった。ちょっと意外だったが、挨拶して先に出発した。
ここでようやく単調なゲレンデ歩きから解放される。

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ここから眺望の良い稜線歩きだが、雪が少なすぎて藪っぽくうんざりする(笑)。
来る時期が完全に遅すぎだ。

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テカテカ輝く白山を眺めながら、サンカン杉の細尾根をトラバース気味に歩く。
やや広いブナやダケカンバ林の斜面に出ると、もう砂御前は目前だ。

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8:20 砂御前山着
ここからの白山の眺めはかなりのものだ。光り輝く白山を眺めながら食事休憩。

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鳴谷山へ向かう細尾根下りは藪漕ぎ覚悟だ。せいぜい10分程の我慢だと思う。
だが、何故かここへ来るといつも気怠い感じになってしまう(笑)。
夏道なら鳴谷山まで1時間、今日は1時間半もあれば余裕で行けるだろう。

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なのに何故こんなに気怠いのか・・。暫しマッタリして下山しようとしてたら先程の
彼女も到着した。「やっちんさんですよね?」どうやら去年の6/30に七倉の辻で
お会いした方だった。彼女は釈迦新道から来てバテバテで横になっていたので
良く覚えていた。
その時一緒に来ていた男性は、加賀禅定道を良く歩かれるようで私と会ったことも
あるようでした。今日は釈迦新道を戻ると言い出した彼女に私が横から
「大汝から白山禅定道へ下っても大して距離は変わらないよ」なんて余計な口を挟んで
色々お話をしたのを懐かしく覚えている(笑)。
暫し山談義してお先に失礼した。またどこかの山でお会いしましょう^^

9:15 砂御前山発
今日も気分は撤退だが、能天気な私はあまり気にしない(笑)。
また来年もこの稜線を歩き、撤退する可能性が高いだろう。これでいいのか?
これでいいのだ(笑)。

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先週歩いた取立山~大長山の稜線がくっきり見える。あちらの稜線歩きは天国だ(笑)。

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もう青柳山が見えてきた。この静かな稜線歩きも、あっというまに終了。

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10:20 下山終了
下山とともにくしゃみ連発!そういえば砂御前山頂でもくしゃみ連発したな(笑)。
一緒に山頂で過ごした彼女もくしゃみ連発(笑)。今年の杉花粉は多過ぎるヨ。。
車の運転中も鼻がムズムズしたが、くしゃみは一発で済んだ。
私は軽症だが、運転中のくしゃみは結構危険ですよね(笑)。

今年は残雪と新緑のコントラストを楽しむことはできそうもありませんね。
残雪歩きの楽しみは、もう白山に絞られてきた。
歩きたいのは加賀禅定道~天池、石徹白~別山。4月中に行きたいですね。

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白山展望台

3/16(土)晴れ後曇り 取立山~大長山

先週に続きこの時期お約束の大長山へ。もう完全に残雪期の締まった雪の状態。
稜線歩きが楽しい季節だ。ツボ足オタクの私はストックも持たず身軽だ。
スノーシューハイクも好きだが、やはり新雪の時期が楽しい。これからはツボ足で
サクサク稜線歩きを楽しもう。

7:15 R157発
今日もいわなやの前に駐車。軽く腹ごしらえしてから出発。
雪は固く結構凍っているが、雪面が凸凹なので暫くアイゼンなしで歩く。
今日も直登でショートカットするが、やや滑るので途中で軽アイゼンを装着。

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凍った雪がテカテカ反射してとても眩しい。風も弱く静かな稜線に、氷を削る
アイゼンの金属音だけが響く。

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8:25 取立山着
今日も白山の眺めが素晴らしい!鉢伏山がテカテカ輝いている。

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大日山も今日はくっきり。早くあの稜線を歩きたいな・・。
経ヵ岳も気になる。いつか雪の時期に行ってみたい。

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8:30 取立山発
広々とした雪原へ歩き出す。人の姿は全く見えない。

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緩やかなアップダウンを繰り返し、徐々に鉢伏山が近づく。
板谷の頭から結構下り、上り返しがややうんざりする(笑)。

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雪山はどこでも自由に歩けるのが魅力だ。この稜線は夏がどんな状態になってるのか
ちょっと想像できないですねぇ・・。

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鉢伏山に3名の先客が見える。どうやら全員女性のようだが・・。

9:20 鉢伏山着
先客はKさん母娘とお連れさん。最早Kさんとは何処で会っても驚きはしない(笑)。

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ガス欠気味なので食事休憩とする。大長山はテカテカ氷化してるのが見て取れる。
左から巻いた方が楽だろう。既に山頂に一人登頂してるのが見えた。

9:30 鉢伏山発
残雪期の下りは快適だヨ。でも上り返しはきついヨ(笑)。

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ブナ林の急登だが雪はさほど固くないので楽だ。急がば回れ。中央から突破する
より結局早いだろう。

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10:05 大長山着
先客1名。風が強い!気温はそれほど低くない筈だが、あまり長居はできないな。。

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熱々のお茶で一休み。さすが白山展望台。白山がデカいですぞ!
空がやや霞み始めた。山はやはり早い時間勝負が原則。もうちょっと早く来れば
良かったかな。。

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山頂は結構凍ってました。上の写真は赤兎山。

10:15 大長山発
Kさん母娘が元気に登ってきた。Kさんは何処にでも出没するので石川県ではかなり
有名人のようですね^^。

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その後お連れさんも、やや遅れて登ってきた。健脚のKさん母娘についていくのは
大変でしょうね(笑)。

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上の写真左がこれから向かう鉢伏山。右が大長山を振り返ったショット。

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天気が急速に下り坂で最早消化試合の感じ・・。

11:05 板谷の頭着
ここで残った食糧を全て胃袋へ。コンビニで買った不味いおにぎりとパンで侘しい
食事だが、取りあえず栄養補給にはなる。熱々のお茶だけが美味~い^^。

11:20 板谷の頭発
今日は大勢の方が鉢伏山へ向かっていたが、生憎の空模様になってしまいましたね。

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取立山にも10人程と少なめ。まだまだ登ってくる方もいました。
雪が緩んできたので、直降に次ぐ直降でショートカットする。この時期ならではの
速攻下山だ。

12:15 下山終了
帰り支度して車を走らせると、ミラーさんご夫婦が歩いていた。
取立山~護摩堂山の周回をしてきたようだ。登山靴でコンクリートの車道を歩くのは
疲れるだろうと思ったので、車で運んであげた。駐車場所は私の車の横だった(笑)。

今日も白山展望を楽しんだ。大長山から見る白山は最高だ。夏道なら楽に到達できる
大長山だが雪の時期は結構遠い。でも足を運ぶ価値がある白山の大展望台なのです。

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意外な青空

3/9(土)晴れ 金剛堂山

早くも黄砂襲来で空気が淀んでヤナ感じですねぇ。。おまけに杉花粉大量飛散で
花粉症の方はたまったもんじゃないでしょう。折角の晴れ模様だがテンションは
上がらない。でも週末くらい大汗を掻いてリフレッシュしないと身も心も腐って
しまう。重い腰を上げてこの時期定番の金剛堂山へ。

7:50 駐車場脇から出発
もう残雪期の固い雪を予想していたけど、意外に沈むモナカ雪だ。ツボ足では無理。
まだまだスノーシューが役に立つ。今日は気温が高めで大汗を掻きながらの歩き。

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雪が黄砂で汚れてるかもと思ってたけど、そんなことはなかった。若干霞んでいる
けど、意外にも青空で遠望も効きそう。やはり山は来て見ないと分からない・・。

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一服金剛で白山、北アルプスが望め来て良かったとほくそ笑む(笑)。

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これで霧氷が見れたら完璧だが、贅沢を言っちゃいけませんぞ(笑)。
金剛堂山は雪の季節しか来たことがないけど、広々とした稜線のブナ林が良いので
新緑の頃も来て見たい。

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9:50 金剛堂山(前金剛)着
やや霞んでいるけど北アルプスの眺望が素晴らしい。

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風もそれ程強くない。去年の3月に来たときは強風で無茶苦茶寒かったが、今日は
穏やかな日和だ。5分程休憩して中金剛へ向かう。

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のっぺりとした雪原歩きは最高に気持ち良い。この広々とした雪原にただ一人。
とてもゆったりとした気分になり癒される。中金剛のシルエットが良いですね!

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10:05 中金剛着
やや風が強いがここで食事にする。じっとしてるとさすがに寒い!

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熱々のお茶が嬉しい。雪景色が綺麗だが、出来れば2月に来たかった。
2011/2/19 に訪れたときは、放射冷却の晴天で霧氷が素晴らしかった。
今年の2月は週末荒天続きで、ついうっかり冬眠してしまったのだ(笑)。

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10:30 中金剛発
すっかり冷えてしまった。前金剛に向かって歩き出す。

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最近歩いた方のトレースもある。前金剛から下りだすと本日初の登山者は山スキー
の方が2名。

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その後ポツポツと登山者が上ってきた。

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今年の雪庇はあまり危険は感じない。積雪は去年と同じくらいだろうか?

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雪は緩んで重いが、モナカよりましだ。トレースを外してもそれ程沈まなく案外
快適に降りてこられた。

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気温が上がりたっぷり大汗を掻いた。

11:45 下山終了
黄砂の影響もさほど感じず楽しめました。今日会った登山者は10名ちょっと。
とても良い山だと思うけど、意外にいつも静かな山歩きを楽しんでます。
下山して帰り際車から遠景を望むと相当霞んでいた。石川県に入ると山々の風景は
全く見えなかった。黄砂はこの時期の厄介な風物詩ですね。
美川温泉、安産(やすまる)の湯で入浴しさっぱりしました。

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